AIの進歩により廃れる職業、みたいな記事をよく見ます。弁護士業界もAIの技術がどんどん導入されています。契約書のチェックのようなことは特にAIの得意分野でようです。私もその手のリーガルサービスの説明を受けたことがありますが、かなり精度の高い、かゆいところに手が届くような作業をしてくれるようになっており、正直「ここまでしてくれるんだったら、もう弁護士いらなくね?」みたいな感想を抱きました。
それでは、AIの進歩により、弁護士という職業自体が廃れるでしょうか。私としては、書類の作成、法令や判例調査など、かなりの部分がAIにとってかわられるでしょうが、どうしても機械では代替できない部分が残るので、やはり弁護士という職業自体はなくならないと考えています。
それは、やはり「人の話を聴く」「共感する」とか「人に寄り添う」という部分なのかな、と考えています。いくらAIが進歩したからと言って、コンピューターに自分の悩みを相談したいとは思わないのではないでしょうか?依頼者・相談者の悩み、問題を聴き、共感し、さらに解決に向けての道しるべを示す、あるいは共に解決に向けて奮闘する、といったことは、やはり人間でしかできないことだと思います。
また、どんな事案でも、従前の案件とはちがうオリジナルの部分があります。AIでは従前の裁判例や解決事例等を一瞬のうちに調査・分析して正解を導くのでしょうが、それが当該案件に本当にアダプトするのかはわかりません。そのあたりの調整なんかも、まだ人間にやれることとして残されていると思います。
とはいえ、AIができることも着々と増えているのですから、我々も安穏としているわけにはいきません。やはり、日々勉強、日々精進が必要ですね。
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