京都アニものづくりAWARD2022
- mhojo58
- 2022年9月22日
- 読了時間: 3分
私は、日本弁護士連合会の「公設事務所・法律相談センター」(略称は「LC」)という委員会に所属しています。日本全国の都道府県に弁護士会が設置されており(北海道は札幌、函館、旭川、釧路の4会、東京は東京、第一東京、第二東京の3会)、各弁護士会が市民の法律相談に対応する「法律相談センター」を設置・運営しています。この「法律相談センター」は地元の弁護士が当番制で市民の相談に応じ、ご依頼があれば事件を受任して遂行する、ということになっています。日弁連LCはこれら各弁護士会の法律相談センターの運営等について全体的な観点から協議する委員会です(上下関係、指揮監督関係にあるわけではありません)
昨今、この法律相談センターについては個々のセンターでは健闘しているところもあるものの、全体的には相談件数の減少という問題を抱えています。個々の法律事務所(特にテレビCMなど広報に力を入れている大規模事務所)や法テラスといった強力な競合者がいる関係や、そもそも法律相談センターという組織自体が一般市民の皆さんにそれほど認知されていない、ということが原因と考えられます。
私はLCのなかでは広報プロジェクトチーム座長という、法律相談センターの広報の責任者となっていますので、まずは法律相談センターを市民の皆さんに広く知っていただくための方策を検討・実行することにしました。
それには、まずは一般的な「弁護士」のイメージ、すなわち「敷居が高い」とか「近づきにくい」とかいうイメージを打破して、もっと親しみやすいイメージの醸成が必要ではないか、と考えました。
そこで昨年度は「戦国法律相談」と題して、もし戦国武将や日本史上の偉人が弁護士に相談に来たら…、という観点で広報用動画を作成しました。YouTubeで視聴可能ですのでご覧ください。北条政子の、夫(源頼朝)の浮気相談、武田信玄と上杉謙信の境界争いの相談…というテーマでコミカルな動画を作りました。実際の動画作成はプロのクリエーターが行っていますが、元ネタは私たちLCのメンバーがひねり出したものです。これは幸い好評を得て、並み居る有名ユーチューバーには及ばないもの、総合で260万回を超える視聴回数を稼ぎました。
これに気をよくして(?)、今年度も続編として「偉人たちが駆け込む法律相談所」という動画を作りました。こちらは世界史上の偉人を主人公にして、システィーナ礼拝堂で天井画を描いて首が痛くなり、「これって労災では?」というミケランジェロの相談、SNSで「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない?」と投稿して炎上したマリー・アントワネットの相談、というようなおもしろ動画を作成しました。これは総再生回数自体は「戦国~」には及ばなかったものの、今回「京都アニものづくりAWARD2022」というアニメと異業種のコラボ作品を顕彰する賞において、アニメーションCM部門およびオリジナルコンテンツ部門で銀賞、および丸山正雄賞(特別賞)をいただきました。とてもありがたいことです。
これからも弁護士や弁護士会のお堅いイメージを打破するような(ただし、品位や信頼を害さないように!)広報を模索していきたいと考えています。
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