日差しが強い時期、出先での相談・打ち合わせなどで屋外を歩くときは、私は熱中症防止と、地肌が見え始めた頭頂部を中心とする頭髪保護のため帽子をかぶっています。オン・オフ問わずいつもかぶっているモンベルの帽子ですが、スーツ姿とは若干そぐわない気がします。周りを見渡すと、スーツ姿で帽子をかぶっている人は少ないようです。皆さん我慢しているのでしょうか。
また厳寒期は仕事で出歩く際も毛糸の帽子をかぶりますが、これもスーツ姿とはあまりマッチングはよくないようです。こういうファッションの人もまた、あまりいません。ファッショナブルとはいえないようです。
私の祖父の若いころの写真、戦前から昭和20年代くらいまでのものを見ると、スーツにせよ着物にせよ、男性はみな頭にきちんど中折帽を被っておしゃれしています。夏は涼しげなパナマ帽でした。外出時には帽子着用が当たり前、紳士の身だしなみだったようですね。いつからそのような習慣が廃れてしまったのでしょうか。
我々の業界でも、年配のお洒落上級者には中折帽やパナマ帽などを着こなす(かぶりこなす?)方もおられます。昔、東京の日弁連会館で、真っ白な麻のスーツにパナマ帽、葉巻をゆったりと吸っている紳士弁護士に出会ったことがあります。一目見た私の感想は「カレーやラーメンは食べられないな。汁が飛んだら大ごとだ」というもので、お洒落初心者はつまらないことを考えるものです。
私もいい年になりましたが、まだまだ、そのようなファッションが似合う年頃にはなっていないようです。仮に私が中折帽など被った際には「麻生さん?」とか「マフィアのボス?」とか茶化されてしまうことは目に見えています。
どなたか、スーツ姿にも似合う、かつお洒落初心者にも似合う帽子を見つけていただきたいものです。
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